昔から日本では木造の家をつくり住み続けてきました。
わが社も、50年以上木造の家をつくり続けています。
木造の家の寿命は短いと思っている方も多いと思いますが、日本の木造建築では1000年以上も地震に耐え、今もその姿をみることができる建造物もあります。
住宅には新建材が使われるようになり、そのつくり方にも変化が出てきましたが、日本の木造住宅には日本の風土に合わせて培われてきた木の付き合い方と技術があります。わが社では、住宅の作り方への変化を受け入れながらも、山梨の風土に合わせ、最良と思える技術は今も昔から行われてきた職人の技で家づくりを続けています。設計手法でも同じ考えのもとに行っています。
わが社では、家づくりする上で、職人さんとは助け合う関係性かと考えています。
「下請け業者」や「業者に外注に出す」という言葉を耳にすることがありますが、わが社では自社のスタッフではない職人さんも必ず全員がそれぞれ自社の施工だと思って携わるように、代表である自分も含め上下関係をなくし、チームとして取り組めるように職人同士のつながりを重視しています。
そして、材料は住むご家族の持ち物であり、それを預かって家を建てるという意識を常に持つよう全員が心がけています。
わが社では、家づくりに使用する無垢材にこだわりぬいています。
家に使う木材には、必ず自分の目で確認します。時には、製材する前の丸太の状態で確認し、構造材の場合は梁や柱といった用途別に、材種を選定し、その木の収縮率を鑑み年輪や目の向きを確認して、荷重のかかる向きを確認し、製材方法を決めます。仕上げ材の場合は、適材適所の無垢材を選び、その材がもつ個体差による目の模様や色、濃淡や節の有無などを生かせるように、加工場で自ら磨き、加工します。
床にも無垢材を使用しますが、無垢の床材は新建材と違い傷がついても下地が見えてしまうことがなく、どこまでいっても無垢の木なので、傷もあじとなり経年変化とともに思い出となったりします。
無垢床は反ったり空いたりすると言って嫌う方もいらっしゃいますが、その材がもつ特性を理解し施工すれば、そのような現象がおきる心配はほとんどありません。
そして、わが社では無垢材にこだわるからこそ、住む方に一番良い状態の無垢材に触れてほしいという気持ちから、常に市場でĄ品とされる材を安価に抑えて仕入れできるように仕組みをつくっています。
職人の経験とその手業で、無垢材のよさを最大限に生かし、安心して住んでいただけるように努力を続けております。
家に住むご家族のお話をじっくりうかがいます。
わが社では、資料請求にお応えぜず、まずは足をお運びいただきたくようにしている理由は、家づくりにおいて、お話を伺いたいと思っているからです。
土地に合わせただけの図面、予算に合わせただけのお見積もりでは、本当に一生に一度の家づくりの検討材料にならないと考えているからです。
プランは納得のいくまでお打ち合わせさせていただきながら、ブラッシュアップしていき完成させ、その過程でお見積もりも詳細の見積書をご提示し、追加があとから出てくるようなお見積もりは一切出しません。
そして、構造設計する上では、UA値・気密測定を実施しています。
その上で、構造計算には反映されないけれども、木造住宅をつくる上では必要と考える昔から行われている施工技術を取り入れたり、さらに山梨の地形や風土による風の影響などを踏まえた構造設計を行っています。
例えば、今はほとんどの大工さんがやらなくなってしまった室内側に入れる横胴縁や、家の水平をとるために行う1階2階床下の根太でとるレベル合わせなど、手間がかかりますがその分入れの歪みや傾きを最小限に抑えることができ、安心して長く住んでもらえる躯体の家になります。
また、耐震等級の計算では土地特有の八ヶ岳嵐といわれる暴風の対策まで考慮できない場合があります。その場合は構造的に風の向きなどを踏まえ、窓位置の検討はもちろん、構造補強を行っています。
プランニングでは住む方のお話をじっくりと聞き、今と将来を踏まえたプラン提案を、構造設計では昔から培われてきた技術に、新しい構造計算方法などを組み合わせ、安心して長く暮らしていただける家づくりを日々続けています。